今回は、アポキルの効果と注意点について、前回お話しした内容に加え、新たにお伝えしたい3つのポイントについて解説します。アトピー性皮膚炎の犬に対するアポキルの使い方とその効果について詳しく見ていきましょう。
アポキルが効かない場合の原因と対策
アポキルは、犬のアトピー性皮膚炎に対する非常に有効な薬ですが、すべての犬に万能というわけではありません。アポキルが効かない場合、以下の3つのポイントを考慮する必要があります。
1. 外耳炎の確認
アトピー性皮膚炎の犬は、しばしば外耳炎も併発しています。アポキルは痒み止めとして有効ですが、外耳炎に対しては効果が薄いことがあります。そのため、アポキルを使用して痒みが管理できていたが、途中から痒みがぶり返した場合、耳の状態を確認することが重要です。耳をかく、頭を振るなどの症状が見られる場合は、かかりつけの獣医師に相談し、耳の評価を受けることをお勧めします。
2. 投与回数と量の調整
アポキルは通常、1日2回の投与から始め、2週間後に1日1回に減らします。しかし、1日1回にすると痒みが再発する犬もいます。その場合、1回の量を半分にして1日2回に分ける方法も提案されていますが、この方法には確実な報告がありません。効果的な管理を行うためには、かかりつけの獣医師と相談し、適切な投与量と回数を決定することが重要です。
3. 規定量の調整
アポキルの投与量は体重1kgあたり0.4~0.6mgの範囲で決まっています。初めは0.4mgで効果があった場合でも、途中で効かなくなった場合には、0.6mgに増やすことも考えられます。規定量の範囲内で投与量を調整することで、痒みの管理がうまくいくことがあります。
まとめ
暖かくなってきた季節には、アトピー性皮膚炎の犬の痒みが悪化しやすくなります。アポキルを使用している場合、効果が薄れてきたと感じたら、外耳炎の確認、投与回数と量の調整、規定量の範囲内での量の調整を考慮してください。これにより、愛犬の痒みをうまく管理し、快適な生活をサポートすることができます。
以上が、アポキルの使用に関する重要なポイントです。愛犬の健康管理に役立てていただければ幸いです。
本記事はこちらの動画をもとに作成しました。