ペットのアレルギーに関する疑問を持つ飼い主さんやペット医療関係者に向けて、獣医師の小林先生がアレルギー検査の有効性について解説します。以下は動画の要約記事です。
アレルギーの症状と検査方法
- アレルギー症状: 皮膚のかゆみや発疹、下痢、嘔吐などが見られる場合、アレルギーの可能性があります。
- 検査方法: 血液検査、唾液検査、パッチテスト、毛の検査などがありますが、それぞれに有効性の疑問があります。
血液検査の信頼性
- 血液検査: IGという抗体を調べる検査が一般的ですが、以下のような問題点があります。
- アレルギーのない動物でも陽性反応が出ることがある。
- 季節や年齢によって結果が変わる。
- 検査会社によって結果がバラバラ。
- 陰性の結果は信頼できるが、陽性の結果は信頼性が低い。
唾液検査と毛の検査の問題点
- 唾液検査と毛の検査: これらの検査は以下の理由で信頼性に欠けます。
- 本物と偽物のサンプルで同じ結果が出る。
- アレルギーのある動物とない動物で同じ結果が出る。
- 健康な動物でも陽性反応が出る。
アレルギー検査のガイドライン
- 国際的なガイドライン: 犬のアトピー性皮膚炎の国際ガイドラインでは、アレルギー検査を診断に使うべきでないと明記されています。
- アメリカ動物病院協会のガイドライン: アレルギー検査は免疫療法を行う時にのみ実施するべきであるとされています。
食べ物アレルギーの実態
- 食べ物アレルギーの割合: 犬や猫のアレルギー全体のうち、食べ物アレルギーは10%から20%程度です。
- 胃腸の症状: 食べ物アレルギーがある場合、吐いたり下痢をすることがあり、全体の10%から30%に見られます。
まとめ
アレルギーの判断には検査だけでなく、正確な診断が必要です。ネットで見かける検査方法の多くは信頼性が低く、正しい知識を持つことが重要です。ペットのアレルギーに関する詳しい情報は、専門の獣医師に相談することをお勧めします。
本記事はこちらの動画をもとに作成しています。